昨夜は、綺麗な月でしたねぇ~。
月に向かって両手を握りしめ、お願い事してみたりして・・・
(オヤジ乙女かあ~っ!)
マスター、つい夢中になって写真を撮りまくってました。
・・・ってコレ。マスター手作りの合成写真ですけどね(笑)
でも、月と夜景、それぞれマスターが撮影した写真なんです~。
そそ、お願い事、といえば、先ほどご来店のお客様。
ワンボックス車のタイヤが、ワイヤーが出るほどすり減ったので、タイヤ交換したいとのお電話がありました。
215/70R15が付いてるホイールに、205/70R15のサイズが違うタイヤを付けて欲しいとの事。
ん~タイヤが1.4cmくらい小さくなるけど・・・。
できなかぁ~ないっす。
ただ、変えるタイヤ(LI値も含めて)を見てみないと何とも言えませんね。
<ちょっと寄り道>
「タイヤのサイズ変更で車検に通るの?」
= 判断基準は3つです。
1)タイヤの外径が、どのくらい変わるのか?
= メーターの読みが大きく変わると車検に通らない可能性あり。
マスター的には、車検対策と安全な走行の両方を兼ねて、純正タイヤの外径との差が±15mm以内であれば、問題無いと考えています。
2)LI値(ロードインデックス)がどう変わるのか?
= 負荷能力値が不足すると車検に通らない可能性あり。
例えば、「195/50R15 85H」この「85」がLI値。「このタイヤに何kPa入れると何kgまで耐えられます」と言う数値をグラフで表している物。同じサイズのタイヤでも、装着する車やグレードが違えば、重さも変わりますから、指定空気圧も変わるのです。タイヤのちょっとしたサイズ変更であればLI値が同じか大きくなる分にはOK。標準タイヤが「85」なのに、新しいタイヤがその数値より小さくなる時や「XL規格」に変わる時は、要注意。
3)タイヤがフェンダーからはみ出てないか?
= タイヤ&ホイールがボディーより「はみ出し」ていると車検に通らない。
これは、見た目の問題だし、タイヤだけの話ではなく、ホイールとの関係にもよるので・・・分かるっしょ?
話を戻して・・・。
そしてご来店して、タイヤを見せてもらうと・・・。
・・・(驚)
オークションで落札したという、そのタイヤ。
ホイールに填まった状態の、古いアジアンタイヤじゃないですか!
しかも、しばらく野外にビニール掛けて放置してたらしく、錆や汚れもタイヤに移ってるほど。
これは・・・、ある意味、ホイールを再利用する為に出品していたもので、タイヤは外すのが面倒だから組み付けてあるだけのおまけ。
まぁ、確かに溝は七割ほど残ってるので、サイズが合えばタイヤ付けたまま使っても良いかもね!?というレベル。
お客様「このホイールは、このクルマには使えないので、タイヤを外して、今付いてるタイヤと入れ替えて欲しいんだけど!」
って、いやいや、マスターを殺す気ですか?
(↑二回目の登場!笑)
マスター「これは・・・ごめんなさい!作業できないです!」
お客様「そこを何とか!前2本だけでも変えてくれないかなぁ~」
単純に考えれば「これを外して、こっちに付けるだけだもん、簡単でしょ?」
・・・って。悪気もなく、その危険性を知る由もなく、マスターにお願いしているのだろうとは思います。
しかし、マスターは、こういうタイヤに指をさしながらこう言います。
「お前はもう死んでいる」
ホイールに装着して数年経過したタイヤには同じ事を言います。
ホイールに付いたまま、走ってるぶんには、まだ寿命があるでしょう。しかし、ホイールから外すと決めたとき、「あべし」「ひでぶっ」なんです。
(ひでぶっの意味が分からない人は・・・え~い!面倒だ、わからんでいい!)
それは、今付いてるホイールからそのタイヤを剥く時、確実にビード部分のゴムが切れちゃうか、切れなくてもモロくなってしまうからです。
皆さん、ご存じないかもしれませんが、タイヤを外したホイールには、べったりと前のタイヤのゴムが貼り付いてるんですよ~
つまり、外した側のタイヤは、ビード部分のゴムが「そぎ落とされている」って事なんです。
マスターは、そのホイールに新しいタイヤを付ける時、ホイールに貼り付いたゴムを全て綺麗に削り落とします。(いい加減な店の作業員は、コレを落とさずに新しいタイヤ填めるらしいよ~)
そんなタイヤを、別のホイールに填める時、更に力が加わり、ビード部分が伸びる。その状態でビード上げ(パーン!)する時に高圧の空気圧を注入すると、空気漏れするか、最悪は爆発するかもしれません。
爆発したら、お客様ではなく、マスターが重傷を負うか、最悪は死にます。
又は、そんなタイヤを「お客様に言われるがまま」無責任に取り付けて、お客様が運転中に、空気漏れやバーストが起き、万が一事故を起こしたら・・・。
その事故で他人を殺めるような事になったら・・・。
そんな感じで「出来ない理由」を丁重に説明したところ、お客様もご納得してくださり、「無理なお願い」を諦めてくれました。
お客様にも色々な事情があると思います。
その気持ちは、ちゃんと理解しています。
だから「出来ない」とキッパリ言い切りるのは、とても心苦しいんです・・・。
でも、それを断り、その理由をしっかり説明するのも
「プロの仕事」なんです!(キリッ)